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都市系民主党と地方系自民党 [政治]

民主党のマニフェストも溶解中で、党綱領も無いため同党の明確な政党理念や哲学が
見えないことは、これまでも述べてきましたが、ここへきて少し現象面で区分できそうな
所もあるのではないかという印象です。

支持基盤が都市労働者や官民労組が基盤となっている民主党と、農家や自営業者と
企業が基盤となっている自民党と考えると、都市を基盤とした民主と地方を基盤とした
自民といった分類がかなり際立ってきそうです。

理念的には、以前記したようにこの国の政体は民主的社会主義国に近いものだと考える
のですが民主党は、その政体下で中道極左系、自民党は中道左派系という感じがします。

従って、次男三男で田舎から出て都市労働者となった人々の社会保障を重視するか
それとも、先祖から受け継いだ田畑や領地に土着している農家や地主達の社会保障を
重視するかという観点で結構分かりやすく今後の政策執行方向もより明確になっていき
そうです。

経済成長政策や外交面では、どちらがやっても程度の濃淡がある位でさしたる違いは
でないでしょう。もっともしばらくの間は、民主党政権の経験不足で尖閣問題のような
ことが起きるかもしれませんが、国家の基本方向というものは官僚が掌握している
と思われますので、政治家が変わっても大勢に影響なしということでしょう。

むしろ、実力もない政治家に小うるさく立ち回られると心配であり、彼らは10年20年と
いった国政経験のうち官僚に取込まれるか、永田町を去っていくことになる方が
多いでしょうから目先の手柄政策で掻き回されたらたまらないでしょうし、その点では
長きに渡って行政を仕切る中央官僚に担ってもらわねばならないところでしょうか。
官僚は、有力企業とも日常を通して深く繋がっているので、二流三流企業とコネを
持つ政治家と違い、日本経済の基本方向も左右していかねばならない重要な使命
があるといえるかもしれません。

ただ、難点は縦社会を築き暴走までなくても孤高の力を握り、天上天下我々独尊と
いう組織になり易く能吏の負の側面も持ち合わせています。
本当に崖っぷちに立つような国状になったときは、やはりリーダーシップを持った
胆力のある政治家の登場が必要でしょう。


民主党については、鳩菅体制時では都市有識者層で成り立っていたのだと思うのですが、
小沢一郎氏により、地方のJAなど各種団体等の支持基盤を取込んでいったため全国民
レベルの政党に成長したのではないでしょうか。

国民の不満が結集されて、このような寄り合い所帯政党を生み出したともいえるかも
知れませんが、この意味では政権交代により民主党の目的はほぼ達成されたといえる
のかも。
ただ、前述のように都市対地方のような対立構造で二大政党制を維持する考え方は
あるかもしれません。

この場合、与党である民主党は政権党であることから中道極左から国民目線を意識して
中道左派系へやや軟化し、自民党は違いを際立てるため中道右系に少し転じるという
予想もありえます。

いずれにせよ、民主党人材不足、経験不足からしばらくの間、持ち回りタライ回し内閣や
オープンではあるが、調整根回しの無い誰が担当責任者なのかわからない政権で
日経新聞の指摘するごとく、言いっ放しと言い返し内閣の状態がしばらく続くことに
なるのでしょう。

それにしても、菅政権誕生以来、参院選で消費税を取り上げ、党代表選で一に雇用、
二に雇用と連呼し、臨時国会後は政治とカネを取り上げ、年が明けるとTPPに社会保障
と税の問題を最重視し、日替わり定食なみに主張している菅総理をみていると、
熟議の上進めたいと言われても、これまで言ったことについて、何かやってることは
あるのかしらん?と思ってしまいます。

まあ、有言不実行状態が安定継続中というべきか?
それにしても、情緒的形容詞や副詞を多用する総理というか、「本格的」内閣で、「まさに」
「やや唐突」な消費税の問題を上げ、「強い」社会保障や税制をめざし「最強の」政策を
打ち出したかのようです。

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