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日銀の資産買入基金が日本版欧州金融安定基金の母体? [経済]

日銀の資産買入基金が8月に続き拡大し55兆円規模となりました。
金融緩和策の一環ですが、今回は日本の金融市場は安定しているものの円高対策への
スパイスとして炙り出された金融政策のような印象です。

内容的には5兆円増加策全部が長期国債買入にあてられるということで長国買入は
全部で9兆円になるわけです。当初35兆円規模の3ヶ月と6ヶ月の資金供給オペレーション
として特別金融政策とする鳴物入りで始まった緩和策が、基金組成とともに長期物に
シフトしてきているようです。

市場関係者は緩和策麻痺症候群にかかっているようで、もう内容などあまり関心無く
数字だけ見てるだけのようです。

日銀はこの他日銀券ルールのもとで、年間21.6兆円長期国債を買入れていると注釈してます。
慎重に慎重に国債買入れシステムを構築しているような気配です。
もうそろそろ、長期物国債の市場消化がきつくなり始めているのでしょうか。頼りになる
長国買付け先が金融機関である銀行と保険になりつつあるようで、当分の間は行政指導的に
買入れ調整ができるのかもしれませんが、かなりナロースペースになりつつあるのかも?

来年は100兆円規模が視野になってくるのかもしれませんが、この基金は2012年末で増額
完了予定としているので、その頃に基金は日銀のバランスシートから切り離されて独り立ち
し、自己増殖していくのかもしれません。日銀の責任範囲でもなく財務省のものでもなく
政府のものでもないようなお化け基金となるのかもしれません。

やがて増殖した基金は、IMFや世界銀行、中国をはじめとする新興国の資金を頼りとする
日本版の欧州金融安定基金(EFSF)のようなものに成長していくことになるのでしょうか。



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