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プロセス報道が多すぎる [社会]

民主党政権に代わって、政治活動の透明化可視化が進められたことは
民主主義を充実する上で意義あるものといえるでしょう。

しかし、このところ毎日のように政府の動向が連日、同じテーマについて報道され
しかも、その内容は問題点か進展したというものでなく、〇〇大臣が表明したとか
△△政務官がコメントしたとかいったもので、数日たつと全く相違矛盾したような
見解が別の政府責任者から出される。

そして、注目テーマであればあるほど何ら進展はないのに同一内容や経緯を
繰り返し説明解説することに紙面が割かれ、あとは主語となる人物が違うだけである。

はっきりいって、情報受手側としてくたびれるのです。各々閣僚や責任者の発言に
担保力がないため、一日経てば見通しが変わり一体誰の意向が実現に向けられて
いくのか国民は煙に巻かれているようです。

連日変化する政治の方向を、大衆は毎日フォローし理解してるほどヒマはないので
一体どうなっているのだといいたくなるでしょう。

卑近な例が、普天間基地移設問題でしょう。内容は新政権発足以来何も変わって
いないのに各閣僚の見解がコロコロと変節するだけです。

明確な指針を持って、それぞれ行動しあるいは指示を関係当局にだして悪戦苦闘し
さらに、米国サイドにあらゆるアプローチを試みて、初めて選択の決断や勇気ある
バトルを展開するならともかく何もそのようなことに動いている形跡はない。
岡田外相が沖縄現地へ赴き、北沢防衛相がグアムへ視察に行くのが精一杯
というところでしょう。

時間経過と世論の動向を風見鶏しているだけであろう。
まあ、初めて政権を担当するから、特に外交は難しくまだまだこれから本当の
辛さというものがわかってくることでしょう。

外交は、武器なき戦争のようなものであり国家間の交渉力と情報力すべての
総力戦だ。日本は現政権にかぎらず、したたか外交の不得手な善人外交なので
借款など大判ぶるまいはするが見返りは少ない外交戦略が多い。

東アジア共同体構想も2002年頃持ち上がっており、今回も取り上げられているが
何ら中身の進展はみられない。まだまだ数十年はかかるということだ。

鳩山首相の普天間問題についての対応策として、COP15会議の際にオバマ米
大統領に直接直訴して理解してもらえば何とかなるだろう、といった甘く軽い感覚
の発言もまだまだ素人的だろう。

話は逸れたけど、あまり進展もないのに逐一関係閣僚等の表明を頻繁に大々的に
報道する必要もないのではないだろうか。

自民党政権時代は、「政府は」・・・決定した。とか~の方針を固めたとかいったように
政府が主語となって国政の方向がきまったことが報道されていたのに、現在は
先に述べたように〇〇大臣は・・・という具合だ。

さらに、民主党政権の中枢にある担当政務官等がメデイアに多々登場し自らの
行政執行について様々な発言を気軽に行っている。

オープン化という意味で、国民に政治がより身近になったということでもあるが、
反面、それぞれの政治担当者の責任も軽くなっているということであり
各人がそれぞれの思いに従がって自由に発言するということは、責任の回避
にも繋がり、行政責任政治責任のたらい回しにも繋がることに留意すべきでしょう。

メデイアも、テーマが重大、表明者が重要なポストにいる人物という理由のみで
相応のスペースを使った報道や発信を行うのでなく、一旦咀嚼吟味した上で
その重要性を判断し取り扱うべきではないでしょうか。

事業仕分けにしても、今回は民主党の目玉イベントだったので逐一詳細を毎日
取り上げられましたが、中身は実質1兆円にも満たない論点でしかもこの通り
執行される最終決定でもないのに連日大騒ぎのようになってしまいました。

本来であれば、事業仕分け一覧とかいったようなもので政治欄末尾あたりに
それぞれの仕分け一覧表が紹介され、詳しくは政府ホームページへという
位のものではなかろうか。

ともあれ、政治のオープン化も結構ですが、方向の決まらない題材のプロセス
報道を連日繰り返し発信してもらってもそれを吸収するのにやたらと疲れるばかり
で途方にくれる人々がたくさんいるのではないでしょうか。

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