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膨張と発散のスタート [経済]

日銀は、政策金利をゼロ金利にして、さらなる金融緩和を実施するようになりました。
政策金利は、すでに下がる所まで下がっているので、市場の反応はたいしたものでは
ないようですが、今回の金融緩和策で、日銀はバランスシート上に基金を設け、
5兆円規模の、国債買受やETF,リートの買取などをすることにしたようです。

はじめての措置で、これは日銀券ルールでの国債買取枠とは別枠になるようですが、
今回の基金創設で、いずれ5兆円規模は次第に膨れ上がっていくことになるのでしょう。

やがて、規模拡大とともに日銀のバランスシートからも分離され政府の特別会計上の
国債整理基金特別会計とも違い、日銀総資産にも入らないような責任の主体がよく
わからないような、特別ファンドとして膨張していくのではないでしょうか。

政治家の責任でもない、日銀当局や官僚の責任でもないお化けのような基金会計が
これから大量発行される国債をがぶ飲みして膨張していく・・・・・そのようなシナリオを
考えてしまいます。

そして、国会では与野党ともども、非難やののしりあいで責任問題をこねくり回し、
日銀は、金融政策の限界と、非難をかわし、わけのわからない国債がぶ飲みファンドが
極限まで国の借金を引き受ける。

いやはや、先がおもいやられる事ですが今後の展開は、経済問題からひとえに政治力
の問題に焦点は絞られてきたように思います。

つまり、政府と国会の信用力が近未来の日本の行方を左右する重要なメルクマール
になりそうです。しかし、残念ながら現在の与党の政権担当能力や、自民党をはじめと
する野党の政治力や、各々の政治家の資質を考量すると、どうも厳しいと言わざるを
得ません。

しばらく、ポピュリズム的でパフォーマンス型の短絡的な理念無き政治の執行が
ねじれ国会の下で続きそうです。

しかし、国民と世論は選挙を通じてこのような政体を選んだわけであり、外科的手術
より薬用療法を望んだ上で、これまでの延長線として国政を進めるというスタイルは
政権交代などというものでは、変わらないということでしょう。
現状維持は甘受するけど、後退は望まず、さりとて進歩のためのチャレンジ精神や
リスクテークも望まず、といったところが国民の現状心理なのでしょうか。


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